1次試験 科目別対策(前回まで)
中小企業診断士の第1次試験、科目別対策をご紹介します。これまでに「A.経済学・経済政策」、「B.財務・会計」、「C.企業経営理論」、「D.運営管理」、「E.経営法務」についてご紹介しました。
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勉強方法
中小企業診断士 勉強方法 科目別対策①A.経済学・経済政策、B.財務・会計
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勉強方法
中小企業診断士の勉強方法 科目別対策②C.企業経営理論
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勉強方法
中小企業診断士の勉強方法 科目別対策③D. 運営管理
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勉強方法
中小企業診断士の勉強方法 科目別対策④E.経営法務
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F.経営情報システム
基本情報技術者などの勉強をした人であれば有利
経営情報システムの科目で勉強する内容は、基本情報技術者試験で学習する内容の簡易版というイメージです。そのため、基本情報技術者試験の学習をした人は、かなり楽に感じると思います。
私は初級システムアドミニストレータという試験の勉強をしたことがあります。今は基本情報技術者試験と内容が重複するため、なくなってしまった資格です。結局受験しなかったため、資格を持っていませんがPCの基本構造やクライアントサーバーシステム、OSI参照モデル、ネットワーク構築などの基礎知識がありました。
また、会社の新人研修でJavaによる簡単なアプリ開発とネットワーク構築、サーバー構築などを経験していたため、かなり勉強しやすかったです。
IT系が苦手な方は…
恐らく、この科目が苦手な方はIT系全般に苦手意識を持っている方が多いと思います。実は、私も以前そうでした。大学生まではノートPCを購入したのに全く使えず、インターネットにも繋ぐことができないレベルでした。IT系が苦手でもきちんと勉強すれば克服できます!
IT系が苦手な方のおすすめ勉強方法は、IT系の入門書をたくさん読むことです。遠回りになりますが効率が良いです。中小企業診断士を取得したい!という方は当然この科目を勉強するわけですが、世の中の会社員のほとんどの方が「IT系の知識はあった方が良い」と思っています。つまり、多くの会社員もIT系の知識を得ようとしているため、IT系の入門書は数多く出版されているのです。
中小企業診断士試験に必要な知識はIT系に詳しい人からするとそれほど専門性が高い知識ではありません。そのため、一般的なビジネス書で、IT系の入門書を読めば十分対応できるようになるレベルなんです。
IT系の入門書は、この20年くらいでかなり増えました。レイアウトやデザインが工夫され、分かりやすいものがたくさんあります。私もかわいい絵柄でサーバーやルータなどを擬人化して解説してくれている本を読んで勉強しました。自分にとって分かりやすい、読みやすいものであればどれでも良いと思います。
IT系が苦手な方は、資格試験用のテキストではなく、IT系の入門書から読もう!
イメージできない単語は覚えられない
例えば、ERPシステムという単語がテキストに出てきます。「経営資源を関連づけながら統合的に管理するシステム」といった説明がされていたとします。恐らくですが、予備知識がないと全く意味が分からないのではないかなと思います。
もちろん、資格試験用のテキストに書いていることは正しいです。ただ、ERPというものをそもそも触ったことがない、見たことがない人にとっては理解するのが難しいと思います。
人間にとって、頭の中でイメージできないものは覚えづらいのです。人間は何か知識をつけるとき、単語を覚え、その単語に対する概念(スキーマ)を併せて覚えていきます。「コップ」という単語を聞いたときに想起される「形状」、「液体を入れることが出来る」、「取ってがついていて持ちやすい」、「入っている液体を飲むことができる」など用途、使い方も併せて覚えているのです。
こうした単語に対する周辺知識、概念が多い方が、知識は定着しやすいのですね。情報量が多くなっているのに何故か覚えやすくなるという…不思議ですね。
単語を記憶するためにはその単語に関する「概念」を多く理解し、併せて覚えよう!
専門用語具体例 ERPって知ってますか?
ERP(基幹システム)のリプレース案件をコンサルタント時代に経験しました。その時も私はERPに詳しいわけではありませんでしたが、色々と勉強してプロジェクトに臨みました。
ERPは企業のほぼ全業務に関わってくるシステムです。会計管理、販売管理、生産管理、在庫管理、人事給与管理などの企業の基幹となる業務を統合的に管理するためのシステムです。統合DBがあり、それぞれの「~管理」をするサブシステムと繋がっています。
いわゆる、企業の本社機能、バックオフィス機能などの全てが備わっています。多くの機能を持っており、追加できるサブシステム(営業管理、著作権管理など)がオプションで用意されています。「統合」的に管理するためのシステムであるため、「パッケージ」として販売されていることが普通です。ERPパッケージとも呼ばれます。
IT系の専門用語を分かりやすく説明「したい」人たちがたくさんいる
長々とERPパッケージについて説明しましたが、こういった予備知識がある方が資格試験用のテキストを読むと感じ方が違うのは当然だと思いませんか?もともと知識ある人はずるい!と思われるかもしれませんが、実はERPパッケージについてはWeb上で調べるだけで上記の情報が出てきます。
企業が大きくなってくるとERPパッケージの導入を検討するものなんです。日本の企業も販売しているため、中小企業の経営者向けにERPパッケージを販売している企業が分かりやすく、「機能」や「導入するメリット」を説明しているわけです。販売したいという強い目的があるため、簡潔で分かりやすい説明です。
中小企業診断士の資格を取得したい方は、ついつい専用のテキストのみを使用して勉強しがちです。イメージができない単語は思い切ってテキストでの勉強をやめ、Web上で調べつくし、無駄に思える周辺知識を一緒に覚えてしまいましょう。調べる時間がかかってしまいますが、知識が定着しやすくなるためトータルで見ると効率が良いです。
また、きちんと周辺知識も含めて理解、記憶できれば中小企業診断士として開業してからも役立つはずです。決して無駄にはなりません。
Web上で企業の商品・サービス説明を読もう!
調べる時間はかかるが、記憶の定着が見込めるため結果的に高効率!
テキストで勉強し、イメージできない単語をピックアップ
まずは中小企業診断士試験用のテキストを読んだり、通信講座の映像講義を視聴したりして、さっと学習しましょう。そこでいまいちイメージできなかった単語をメモしてください。
他の科目も含めて、勉強に飽きたり、疲れたりしたら、インターネットで用語を一つずつ調べましょう。自分の中で「この商品はこういう風に使われているんだな」「この業界面白いな。最大手はこの企業なんだな」といったように楽しみながら色々調べてみてください。
疲れてだらだらしそうな時間にやるのが良いです。スマートフォンなどで調べて、分かりやすいページはお気に入りに登録するなどしましょう。疲れている時は疲れていてもできる勉強をするのが良いですね!
勉強しながら「分からない単語リスト」をメモしておこう!
勉強に疲れたらスマートフォンなどで一つずつ調べ、良いページはお気に入り登録!
まとめ
IT系の知識は得意、不得意が分かれやすいです。IT系が得意な方はマニアックな方が多いイメージがありますよね(笑)皆さん、興味を持ってどんどん調べているのでより深い知識がつく分野なんです。テキストのみを使用した勉強よりも、興味を持ってどんどん調べることでより覚えやすくなりますから、気分転換も兼ねてネットサーフィンをしてみてはどうでしょう。
・IT系の資格保持者、業務従事者にとっては貯金できる科目
・IT系が苦手な人は分かりやすいWebサイトや入門書で調べて予備知識を補填しよう
・勉強に疲れた時にスマートフォンで分からない単語を調べればOK!時間効率アップ!