中小企業診断士の勉強方法 科目別対策④E.経営法務

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1次試験 科目別対策(前回まで)

中小企業診断士の第1次試験、科目別対策をご紹介します。これまでに「A.経済学・経済政策」、「B.財務・会計」、「C.企業経営理論」、「D.運営管理」についてご紹介しました。

E.経営法務

何を覚えるか?

経営法務という科目は、ビジネス関係の法律について学ぶ科目です。法律と言っても、一体何をどこまで学べば良いのでしょうか?法律を覚えることが好きな方、苦と思わない方は、スピードテキストなどで掲載されている情報を一からどんどん覚えていくので良いと思います。

私は法律についてあまり興味を持てませんでした。自分でビジネスを始める、もしくは既にやっているという状況であれば、法律上の問題がないか勉強するモチベーションが生まれたと思います。しかし、そういった状況でなくあくまで資格取得のために勉強をしていましたので、なかなかモチベーションを保てませんでした。

法律というものは、目的をもって見ないと何が重要な箇所なのかが分からないのです。争点、論点があるから法律をチェックできるのですが、目的意識なく法律を読んでいても「へー、そう決まっているんだー」としか思えません。これではなかなか頭に入っていかないですね。何が重要なのか分からないので、何を覚えれば良いのかも分からないからです。

目的意識なく法律を覚えることは難しい!

重要箇所を理解するために、問題演習を早く始める

一生懸命覚えたはずなのに、点数が取れない。どうしてだろう?と感じて、出題傾向を調べてみます。そうすると、自分が時間をかけて覚えたことが数年分の過去問を見ても、ほとんど出題されていませんでした。

暗記したはずなのに点数にならない理由は次のどちらかです。
①暗記したつもりが暗記できていない。問題に合わせて思い出せていない。
②暗記は完璧だが、出題されていない。

①であれば、繰り返し覚え直し、完璧になれば点数も上がってくるでしょう。しかし、そもそも出題されていない、出題頻度が低い箇所であれば完璧に覚えても点数になりません。

法律を覚えるのが得意で無限にどんどん覚えられるなら良いのですが、私はとても苦手だったので②のケースで自分の脳みその容量を無駄遣いするわけにはいきませんでした(笑)そのため、「うろ覚え」の状態で問題演習を始めてしまいました。

問題演習をすることで出題傾向を知ろう!うろ覚えの状態で良いので演習を始めてしまおう!

具体的な手順

中小企業診断士の勉強方法 科目別対策 経営法務 裏技

1.通信講座(スタディングを使用)の映像講義を全て見る(なんとなく理解し、うろ覚えの状態)
2.問題演習(スタディングを使用)を繰り返し、全問題を正答できるようになるまで繰り返す(出題された問題のみ完璧暗記の状態にする)

という勉強をしました。問題演習は間違った問題が1問でもあれば、全問題を解き直し、全問正解になるまで繰り返しました。通信講座では「間違った問題のみをやり直す」といったように、演習方法を選ぶこともできますのでかなり便利です。

はじめは間違った問題のみを抽出して解き直します。何度か解き直すと答えを覚えてしまいますので、その範囲の全問題(1回目で正解した問題も含めて)を最後にもう一度テストとして解き直します。他の問題と混ざった状態でテストをすることで「自分が本当に覚えられているのか?」を確認していました。

問題演習をして間違った問題と正答は完璧に覚えよう!
テスト形式で満点を取れるまで繰り返そう!

問題演習を通して出題傾向を掴み、仕上げる

スピード問題集や過去問の問題と答えを完璧に覚えるだけで、実は50点以上取ることができます。私は試験直前に本業が忙しくなってしまい、通信講座のスタディングの勉強だけで本番を迎えてしまいました。それでもなんとか60点を超え、科目合格することができました。

時間に余裕があれば、問題演習がある程度進んだら、「どのように出題されるのか」「何を覚えるべきなのか」掴めてきていると思います。そこで、自分が暗記しきれていないことを周辺知識を含めて再度覚え直す勉強が必要です。

出題傾向を掴んでいない状況でテキスト全てを丸暗記するよりも、効率が良いです。問題演習で問題と答えを暗記しましたから、テキストを読んでいても「覚えていること」がたくさん出てきます。既に覚えていることがあると、テキストの読みやすさが段違いに感じるはずです。人間の脳みそは、「自分が既に覚えていることに関連すること」は覚えやすいように出来ています。問題演習でカバーされていなかった知識事項も覚えやすくなります。

一通り問題演習を終えたら、テキストに戻って暗記し直す!出題傾向を理解しているから効率良く暗記できる!

経営法務の裏技

この科目は、暗記するのが大変ですが暗記できてしまうと正答を選びやすい科目です。選択肢の難易度が高くないということです。

実は、選択肢をよく読むと知識がなくても選択肢を絞ることができます。例えば、「アが正解であれば、イも正しくなってしまう。正答が2つになってしまうので、アとイは間違いだ。」という絞り方です。大学入試で言うと、「現代文」の試験の選択肢の絞り方に似ています。

作題者は選択肢を作成するときに、「数字などを一部変更する」、「前文と後文を入れ替える」、「全否定を部分否定にする」、などの作題パターンを駆使して、受験生が迷うように選択肢を作成します。そのように作成しているうちに、正答以外の選択肢同士が矛盾しあうことがあるのです。国家資格レベルの試験でもこうした作題は存在するため、軽んじられないテクニックです。

もちろん、これだけで合格できるほど甘くはありません。しかし、うろ覚えの箇所を出題されたときに適当に答えてしまうよりも正答率が上がるテクニックなのは間違いありません。私は試験本番で、「見覚えはあるけど忘れてしまった…」という問題が多かったですが、選択肢をうまく絞ることで結果的には60点を超えることができました。このテクニックが最も有効に活用できたのが経営法務でした。

実力で正答を選べることの方が重要です。あくまで裏技ということでご理解ください…。

選択肢を絞るテクニックを知っていると、分からない問題でも正答できる確率が上がる!
覚えてないから解けない…とあきらめないこと!!

まとめ

いかがでしたか?得意科目は自然と良い勉強ができており、得点につながっているからモチベーションも上がりやすいですよね。苦手科目ほど、勉強方法を考え直す必要があります。ぜひ、実践してみてください。

・問題演習を早めに始めて出題傾向をつかむ
・間違った問題は解き直して完璧に覚える(テスト形式で満点を取れるまで)
・一通り問題演習が終わったらテキストに戻って暗記の精度を上げる
・どうしても分からない問題に出会ったら、矛盾しあう選択肢を排除(最後まで悪あがきする!)

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